新・岸田太鼓判 [第1回] ポルシェ964タルガ

道楽グルマにはちょい古グルマを

毎度GGでは申しておりますとおり「ジジは百までクルマ好き」。
毎通勤車や家族車は別にして、いわゆるエエ歳こいた50〜60代ジジの「道楽グルマ」の1台に、今「ちょい古グルマ」がオススメ。

 思い起こしてみてください。初めて手に入れたクルマを走らせていた頃。
楽しかったですよね〜。
信号待ちから最初に出ていくためにアクセルとクラッチを絶妙にミートしたり、コーナーを速く抜けるためにブレーキングのタイミングを遅らせたり、Wクラッチで回転を合わせてシフトダウンしたり……。
クルマだけじゃなくそんなテクニック磨きに一生懸命でしたよね。
今どきのクルマは踏めば誰でも速く走れてしまう、楽ちんなものです。

 当時はクルマの性能に加えてドライバーに技量が求められた。
クルマを駆る快感というのは絶対的な速度だけじゃなくて「速く走らせることが難しいから面白かった」と思うのですよ。

 そんなことから、岸田のおっさんは数年前に1993年登録のちょい古なポルシェ964タルガを手に入れました。もちろんマニュアル。
「どうせ古いの乗るならもっと昔のクラシック、ヒストリック・カーがエエやん」との声もあるでしょう。
確かに30代の頃は、ロータス エランやミニクーパーSでサーキットをカッとんでいたもんです。
ただ流石に今やジジも極まった66歳、「この先あまり時間がない」のですわ。

 夏場にオーバーヒートの心配をしたり、整備に手がかかったりと、結果、旗日くらいしか出撃シーンがないクルマは、道楽とはいえ「オレこのクルマ、あと何回乗れるのかな?」と考えてしまうのです。
毎日とはいわなくても気が向いた週末など、一発でエンジンがかかり、願わくはエアコンもちゃんと効いてくれる、70〜90年代のちょっくら古いクルマがいいなと。
原理主義的クルマジジには叱られそうではありますが……。

 まあ言い方を変えれば、バブル時代の「いちばん遊んだ頃のクルマにもう一度乗りたい」そんな気分なのですよ。

 深夜の首都高速横羽線を横浜に向かって走り、汐入を通過、左に現れたコーナーを4速に落としてベイブリッジをめざす(当時ライトアップされた橋といえばここだけだったですね)。
あの頃のクルマを懐かしむもよし、隣に座っていたコを思い出すもよし。
おっさんもジジになったもんよのぉ〜。
昔は不人気、今は希少車

昔は不人気、今は希少車

新車当時は不人気だったモデルも、今となっては台数が少ない希少車として、個性をアピールするにはピッタリです。この964 のタルガなんて、同時代のRS と同じくらいの台数しかないんですよ。

やっぱりMTでしょ!

やっぱりMTでしょ!

ちょい古グルマは絶滅危惧種となったMT が用意されているモデルが多いのも魅力なのです。今や忘れ去られつつあるクルマを操る快感を味わえるのはちょい古グルマの特権です。


写真/恩田拓治

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