今月のGG的ときめき新車vol.09 MERCEDES-BENZ G-CLASS

見た目そのまま中身を一新!

ジジならではのクルマ選びで他人に差をつけたい新車生活。満を持して登場したのはフルモデルチェンジしたGクラス。
はたして新型GクラスのGG的ときめき新車生活やいかに。
みんなの憧れGクラス、通称ゲレンデ。

周囲を見渡しても、念願かなってゲレンデを手に入れた人たちの誇らしい笑顔がいくつも頭に浮かびます。
スタイリスト、コピーライター、ウェブプランナー、フォトグラファーなどなど。

 レレレ? と、ここでレレレのおじさんになってしまったのにはワケがあります。ゲレンデのオーナーって、カタカナ職業の比率がめっちゃ高いのです。カタカナ職業って、懐かしい響きですね。ハウスマヌカンは夜霧に消えてしまったのでしょうか……、という余談はさておき、漢字職業(?)でゲレンデに乗っている人はあまり思い浮かびません。
僧侶、銀行員、公務員、税理士、大学教授、書家、公認会計士といった職業の方がゲレンデに乗っている姿は想像できないのです。

 ゲレンデのオーナーにカタカナ職業の人が多いのはなぜか? これは勝手な分析ですが、職業柄、流行を追わなければいけない人たちこそ、愛車には変わらないスタイルを求めるのではないでしょうか。
新しいモノを追いかけつつもトレンドに流されないように、約40年間もスタイルやコンセプトを守り続けているゲレンデが、人生の〝重し〞や〝文鎮〞の役割をしているように思えます。
 年に数回一緒に仕事をする、広告プランナーの知人もそういうタイプのゲレンデ・オーナーです。
ゲレンデに乗る彼を、仮にG氏と呼びましょう。15年前に大手広告代理店から独立、当初は「思い出したくない」ほど大変だったそうです。5年ほどで経営は軌道に乗り、今から10年前、50歳の誕生日に独立5周年を記念してゲレンデを購入しました。
 
けれども、ゲレンデの購入にあたっては一悶着ありました。G氏はメカに疎いクルマ音痴。カッコでゲレンデを買おうとしましたが、自動車マニアやメカおたくの友人知人は、G氏を羽交い締めにしてまでゲレンデの購入を踏みとどまるように制止したのです。
彼らは口を揃えてこう言いました。「あれは基本設計が古すぎる」と。

 しかし、「やらずに後悔するよりは、やって反省しよう」をモットーにするG氏は、制止をふりきって芝浦のヤナセでゲレンデを購入。
以来10年間、都心の撮影スタジオへ行くのにも、クライアントの栃木工場へ行くのにも、いつもゲレンデと一緒です。
 
ゲレンデは今もG氏にとってかけがえのない相棒ですが、ここ数年で「ん?」と思うことが増えてきたのも、また事実です。

MERCEDES-BENZ G 500
メルセデス・ベンツG 500
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高:4628×1981×-mm
ホイールベース:-
車両重量:2390kg
変速機:9Gトロニック9速AT
駆動方式:四輪駆動
エンジン:V型8気筒ツインターボ
総排気量:4.0ℓ
最高出力:422hp
最大トルク:610Nm/2000-4750rpm
価格:€107,040.50~
/メルセデス・ベンツ

高校時代の同級生で、開業医の友人のレンジローバーに乗った後でゲレンデを運転すると、なんだかドッタンバッタンするように感じるのです。またある日、ひと回り年下のコピーライターのポルシェ・カイエンに乗せてもらうと、シューンというスムーズな加速に驚かされました。

でも、クルマ音痴のG氏は、「ゲレンデが劣るなんて、そんなはずはない」とつぶやきながら、レンジローバーやカイエンのことを頭から消そう、消そうとがんばりました。
 
決定的な出来事は、妻の父の三回忌の日に起こりました。小学校にあがったばかりの妻の姪をゲレンデに乗せると、彼女はこう言ったのです。「このクルマ、うちの(ホンダ)ステップワゴンよりガタガタしてうるさいね」と。車内はシーンと静まり返りました。
 
この「王様は裸だ」という声も、G氏は気にしないようにしました。いつまでも飽きがこないどころか、使い込むほどに味が出るスタイリングは、何ものにも代えられません。ドアを閉めた時のガキンという感触からも、本物の雰囲気が伝わってきます。しかも文献をあたると、ガタガタしてうるさいことも、本格的な悪路走破性能を確保するためだと書いてあるじゃないですか。これでいいのだ! そうこうしていると、ウェブサイトで

「Gクラスが約40年振りにフルモデルチェンジ」というニュースを発見しました。次の瞬間にiMac Poの27インチ画面に映し出された新型Gクラスを見て、G氏は深くうなずきました。彼が愛したスタイリングはほとんど変わっていなかったからです。

 クルマ音痴のG氏でしたが、むさぼるようにその記事を読みまし
た。変わっていなかったのはスタイリングだけではありません。悪路走破性能を考え抜いたボディ構造や四駆システムへのこだわりも、今まで通り本物中の本物です。
一方で、新しい素材を用いることなどで、大幅に軽くなっていることを知りました。ボディの基本骨格がアルミになって170㎏も軽くなった、ということの意味はG氏にはよくわかりません。
けれども、乗り心地や静かさが最先端のモデルと対等になることは理解できました。インテリアのインターフェイスや安全装備も最新のものに生まれ変わり、いかにもモダンな印象を受けます。
 
スタイルやコンセプトはしっかりと守りながらも、ソフィスティケイトされたゲレンデヴァーゲン。これぞまさに、G氏が求めていたもの。新型ゲレンデヴァーゲンはG氏のツボを正確に押しました。
そう、新型ゲレンデヴァーゲンはG氏のツボ、すなわち〝Gスポット〞に刺さったモデルなのです。

文/サトータケシ イラスト/遠山晃司
※写真と数値はすべて本国仕様となります。