GG放談正体不明のマスクマン・コラム殺法Vol.11

マスクマン・コラムニスト、フェルディナント・ヤマグチが「GG」の読者の知りたい話題をあの手この手でバッサリ斬る「ジジ放談」。
今月のフェルさんは、ニューヨークに海外遠征。アメリカで見たクルマはやはりデカかったようです。

アメリカではトラックは豪華でデカくてめちゃ便利……らしい

我らがフェルさんもついにNYデビュー

我らがフェルさんもついにNYデビュー

世界中の人が集まる会場でマスクを被って写真を撮るのはとても恥ずかしかったです。SUBARUの勝負車、新型フォレスター。日本での発売はもう少し先になる予定です。

毎度お騒がせいたします。フェルディナント・ヤマグチでございます。
今回のジジ放談は、世界中のお上りさんでごった返すニューヨークよりお送りいたします。
せっかくニューヨークに来たのですから、思い切り楽しまなければいけません。

 月並みですがノーマズでエッグベネディクトの朝食を愉しんで、エンパイア・ステート・ビル近くのメイド・ナイスに出かけて名物のカレー・カリフラワーを食べて、伝説のレストラン、フォーシーズンズの跡地に出来たザ・グリルで「極上」と噂されるプライムリブをチェックして、夜は最近ニューヨーカーの間で密かに流行っているチャイナタウン辺りのSpeak Easy(スピーク・イージー:禁酒法時代の秘密の酒場。

転じて現代では「秘密の隠れ家」的なニュアンスを指す)で軽く一杯引っ掛けて……と、期待に胸を膨らませていたのですが、3泊5日の駆け足取材旅行ではどうにもなりません。往復の機内で食べた一風堂のラーメンとANAのオリジナルカレーが一番のご馳走だったという、全く笑えないオチとなってしまいました。

 今回のトラベルの主たる目的は、伝統と格式のニューヨーク国際オートショーの取材にあります。中国に抜かれて世界第2位に転落してしまったとはいえ、やはりアメリカは世界に冠たる自動車大国です。
この国における売上次第で、自動車会社の収益は大きく左右されてしまいます。ですから「日本で最も利益率の高い自動車会社」としてその名も高いSUBARUも、ここニューヨークで、勝負車フォレスターのワールドプレミアム(世界初披露会)を行う訳です。

何しろSUBARUは収益の65%を北米地域で上げているのですからね。
ここでコケたら、マジで会社がガタガタになってしまいます。当然お披露目も、偉い人が勢揃いでバリバリ気合が入っています。
 アメリカの自動車市場はいささか変わっておりまして(まあアメリカから見れば、軽自動車とハイブリッドばかりが売れる日本の自動車市場も十分にヘンだとは思ますが……)、2017年に一番売れたクルマがフォードのピックアップ・トラックであるFシリーズ。

2位がシボレーのシルバラードで同じくピックアップ。3位がラムトラックス(クライスラーの商用車部門)のラムと、こちらもやはりピックアップ。実に上位3位がピックアップ・トラックで占められているのです。

因みに我が日本の昨年のランキングは、1位がホンダのN -BOX、2位はトヨタのプリウス、3位はダイハツのムーヴ、と軽、ハイブリッド、軽という順位になっています。

要するにアメリカでは高くてデカくて燃費極悪のクルマが飛ぶように売れ、日本では安くて軽くて燃費の良いクルマが売れている、という訳です。

次に買うクルマをベントレーかランボかで悩んでおられ、「車両価格も燃費もカンケーないのよボクは……」と仰るジジ諸兄におかれては、何やら他の星のことのように思われるかも知れません。しかしこれが我が国の現状なのです。
 因みに4位以降はダイハツのタント、日産のNOTEやデイズ、トヨタのアクアやC -HR……と、恐らく皆様がご存じではないクルマがランキングされています。

ご興味がないとは存じますが、我が国の基幹産業のことです故、一応クルマの名前くらいは覚えておいてあげて下さい。プリウスとか聞いたことありますよね? アレですよアレ。アレが日本で2番目に売れているクルマです。

 さて、ニューヨーク国際オートショーです。
国内外のプレミアムカーが並ぶメインフロアはもちろん盛り上がっていましたが、何より驚いたのが、下のフロアのトラック展示場です。全米1位のF150をはじめ、ゴツくてデカくてオラオラ感満載のピックアップ・トラックが、これでもかと並べられているのです。
 デカいデカい、とにかくデカい。これらのトラックは、モデルチェンジを重ねるごとにすくすくと成長しておりまして、これをホントに日常で使うのかいな、と訝しく思うほどです。

 会場で所在なげに立っていたマッチョの説明員に尋ねると、船を引いたりATVを載せたり、撃った鹿や暖炉用の丸太を運んだりするのに「毎日とってもユースフルなんだ」とキッパリ言い切って下さいました。

どうやらアメリカ人は遊んでばかりいるようです。それで鉄とアルミの輸入関税を上げるとか言われても困るのですが、ともかく「いろいろ運べてめちゃ便利」とのことでした。

タイヤ外して車高を上げてクローラーを装着したり、除雪キットを取り付けてラッセル車にしてしまったり、もう「何でもアリ」といった状況で、非常に面白かったです。こうしたデタラメさがアメリカの強さなのだなぁ、と強く思った次第であります。

文・写真/フェルディナント・ヤマグチ
雑誌やwebで縦横無尽に活躍するマスクマン・コラムニスト。
昼間はビジネスマンであり、本業バレを防ぐためにメディア露出時は常にマスクを着用。
そこそこ速いトライアスリートとしても活躍中で、2017年は10レースほど参加。