GG的食のこなしワザ《第7回》清蒸魚(チンジョンユィ)の取り分けワザ

大魚料理をきれいに取り分けられますか

高級中華料理店では大魚料理などは、できあがると店員が最初に料理を見せに来て、その後取り分けてくれます。
しかしそこでジジの出番です。そのまま引き取ってみんなの前で取り分けのワザを披露してみましょう。
スムーズにこなせば一目置かれること間違いなしですぞ。

「中華料理の華といえばフカヒレ、北京ダック、上海蟹といったところじゃないの ?」ってのが一般的日本人のリアクションでしょう。ところがそれらは超がつく高級料理ばかり。
もっと地に足のついたご馳走といえば、清蒸と呼ばれる魚の蒸し物・尾頭付きなのであります。

日本でも祝いの席では鯛の酒蒸しや塩焼きが出たりしますでしょ? それは中国も同じ。日常のご馳走から超高級な宴席というシチュエーションまでオールマイティに出現するめでたい料理なのであります。

それだけに出現回数は多く、そのうえ難易度極上。
「魚の食べ方が汚い」と怒られた幼少時の黒歴史が再び貴殿を苦しめるような気がしてなりませんが、なにしろ大人数で取り分けることの多い料理だけに、多数のオーディエンスを前に洗練されたワザを披露できれば貴殿の価値も大いに高まるというもの。ここは気合を入れて臨んでいただきたい。
さて具体的な話に移るわけですが、これがやたら小難しい。
今回は6人に分けるということで進行いたします。娘夫婦と先方のご両親、そして我々夫婦の組み合わせを想定していただければ、わかりやすいかと。

で、魚の肉を人数分に切り分けるのですが、背中側と腹側に2等分、ついでアタマ側から尻尾までを3等分。つまり12のピースに分けるのですな。

そして当然部位によって肉質が異なります。背中側は全体的にしっかりとした肉質で、一方、腹側は尾の方が身がしまっていて、センター部分は内臓を抜いた跡で小骨があって食べにくいということを踏まえて、なるべく良い部位が上座の人に行き渡らなければなりません。つまり両家の父親ですな。
その他詳細は上図をご覧いただくとして、ここで注意しなければならないのは、取り分ける際に魚をひっくり返してはいけないということ。
「それじゃ裏側の肉を切り分けられないじゃん」という声が聞こえそうですが、
これは船がひっくり返る=転覆=水難事故という意味で、重大なタブーらしい。
さすが中国5000年の歴史、いろいろと面倒くさい。魚ッ食いは日本人のソウルフードだと思ってがんばることといたしましょう。
最後に汁を均等に分け、アタマの部分にも汁を入れて、この部分は好きな人で
取り分けていただきます。
文/鞆田聖一 写真/八巻典千代 編集協力/斎藤正美

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