GGのあるある川柳「止まらない バブルの頃の モテ話」

ヒトに歴史あり。かつてバブル時代を謳歌した吉岡信哉は、バブル時代をモノマネする女芸人をテレビで見て以来、昔のテレビのそんな決めセリフが頭の中から消えないのでありました。というのも2歳下の妻のかつての姿が、その女芸人にそっくりだったから。

いやマジ、ぴっくりしましたよ。いまでは、さらにシワ感覚強めとなった妻の顔を見ていると、まさに人生は時間との戦いだなぁと関心しきりです。

バブル時代には、その妻と500㎖のペットボトルぐらいの大きさのある携帯電話をダブルの大振りスーツの小脇に抱えたクラッチバッグに収めて、夜な夜な六本木に出かけていたものでした。

そう、いま思えば80年台後半の六本木は酷かった、いや凄かった……、てな話を会社の飲み会でOL相手にすると、なぜかギャハギャハ大声で喜んでもらえるのです。

つまり、その女芸人のネタを聞くのと同じ感覚で受け取ってもらえているらしい。いわば時ならぬバブル・ブームが吉岡の身の上に起きたのです。神様ありがとう。

なので、最近は昔話を思い出すのにいろいろと手段を講じて苦労しているのであります。この間もネタを仕入れるべく友人と電話していたとき、

「そーいえばさ、霞町の角から少し入ったところにレンガの壁に穴が空いたような店があったじゃない? あそこの2階にあったレストラン? なんて店だっけ」

「えー?お前、霞町なんて古いこと言ってんなぁ。いまはあそこ、あれだぜ、ほら……なんていうんだっけ」

……って、なんのネタだおい。こうしていつまで経っても本題に届かないという悲劇が繰り返されているのです。で、そうした苦労と忘却を乗り越えた渾身のネタをOLたちに披露するわけですが、どうも最近は固有名詞のロストが多すぎる。

それでも止まらぬ過去のモテ話に全員引き気味。とはいえ他にキラーコンテンツのないジジ、行けるとこまで行ったれ! という覚悟の飲み会は続きます。
文/鞆田聖一 
イラスト/遠山晃司