ジジのこなし〇と✕ やってませんか?こんなこと。「キレるジジ」

すぐにキレるじじいは嫌われますぞ

アイビーにバブルにちょい不良と様々なトレンドを作り、経験してきたジジならば、トレンドは移り変わるものであることはご存じかと思います。

ジジである我々も、貫禄と引き換えに年齢を重ねてきました。

もしかしてまだちょい不良なトレンドを実践してたりしませんか? もしかして些細なことでキレたりしてませんか?

時代と年齢に合ったジジのこなし、お教えします。

1 ✕ セレクトショップでうんちく語るじじい

プロフィール
道田則夫 62 歳 
趣味 : ファミコン以前のゲーム
特技 : フロントホックの娘を一発で見抜く
クルマ : アルファ ロメオ ジュリアの自動車ローン審査中

「今日もキメてきてんな」。
とあるショップの店員たちは、道田則夫の姿がウインドウ越しに見えた瞬間に苦々しく口にします。

というのも彼は入店後にきまって「本日のファッションのテーマ」について語り出すからです。
それが済むと、どこかで聞いたような文化論へと話は飛躍。

「小便小僧が左手で〇〇〇〇を持つ理由」なんて誰も興味ありませんが、高級品を売るブティックで、どうでもいい下ネタを話し始めるなんてことも……。若い女性店員に振って喜ぶ姿はまるでキャバクラの客。

しかも興がのれば2 時間は帰らず、なぜか途中から興奮して怒り出し「ちょっと店長に言うわ」と息巻きます。

やむなく店長が苦々しげに相手をしますが、オヤジが相手だと本人もツマラナイらしく、やがて引き上げる支度を始めます。

本日のお買い上げはバンダナ1 枚890 円(税込)なり。はっきり言ってただの営業妨害です。

〇(マル)

ジジにとってなじみの服屋とは、デパートの紳士服売り場だったりするもの。しかし勇気を出して街場の小さな高級品を売るブティックに足を踏み入れれば、そこには少数精鋭の店員が揃い、親身になって貴殿の好みをコーディネートしてくれるのです。

より濃密なコミュニケーションとともに、あたかも主治医のように貴殿の個性を伸ばす助言をしてくれる存在の店員さんたちとは、あくまで謙虚に接して頂きたい。

2 ✕(ペケ) 食事中にキレるじじい

プロフィール
深山吉太郎 58 歳
趣味 : ミシュランガイドの食べ歩き
特技 : ワインの利き酒(ブドウの品種しか分からない)
自慢 : 各界有名人との記念写真(安倍昭恵含む)

じじいと、それよりはずっと若い女性とのカップルというと色々な意味でワケありです。そんな場面においても怒りだしてしまうのが深山吉太郎58歳です。

もちろん本人も下心アリアリで臨んでいるのですが、それが上首尾といかないのは女子側にも問題がある、とじじいは考えます。何があったのか問うと、前回の帰国子女の場合は箸の持ち方がオカシイのだそう。

「フツー、箸は親指を人差し指に添えるようにして持つだろ? その娘は中指と薬指の間に箸を挟んで、あろうことか親指は立てていたんだ。みっともないだろ?」

まあね。それとなく注意すると「アタシはこれでいいの!」と逆ギレ。
「それでいいと思ってるの? お里が知れるよ!」というじじいのとどめの一撃で彼女はご帰宅。
じじいも憔悴の面持ちで、やれやれと手ぶらでお帰りになったそうな。

じじいは小さなことで発火します。ご注意を。

〇(マル)

周囲の視線を物ともせず、若い女性と2 人で食事するのでしたら、多少の瑕疵は覚悟の上で臨みましょう。

何せ最近の若者はじじいの想像力の斜め上を行く破天荒ぶりなんですから。そしてリップの色とかアイラインが濃いとか一切気にしないように。

箸の持ち方がなってないとか口にものを入れたまま喋るなんてのが嫌なら、誘わないこと。あくまで赤子を見守る好々爺のような気持ちでよろしくお願いします。

3 ✕(ペケ) 電話でキレるじじい

プロフィール
一杉義孝 66 歳
職業:元一部上場企業の営業本部長
自慢:トップセールスマンとして社長賞など多数受賞
趣味 : 囲碁
愛猫 : 家に迷い込んだ野良猫

全国のお客様相談室のオペレーターの皆さまも一杉義孝のようなじじいには手を焼いておられることでしょう。

現役時代はトップ営業のコミュニケーション巧者として鳴らしていた彼ですが、元々あまり技術や機械に詳しくないので取り残されているという負い目があります。

じじいになって同級生や新しく始めた趣味の仲間と連絡をとるためにスマホを持ってから、IT系会社のお客様相談室に電話口で怒鳴る姿が見受けられるように。

そもそもLINE のトラブルなのに、まずスマホについているロゴマークの会社に電話する所に問題があるのですが、その会社は電話機メーカーだったので「それはキャリアに連絡して」、そして通信会社に電話すると「それはアプリのメーカーに」、さらには「それはウチのweb ビデオを見て」とたらい回し。

2 本目の電話ですでに眉根がつり上がっていた彼は、いつものようにイラつきながらオペレーターに「お客様に不快な思いをさせてはいけない」と、営業の心得を大声で説くのでした。

〇(マル)

「どーして上手くいかないんだっ」と苛立つ気持ちも分からないではないものの、多くの場合、貴殿のように上手くいかない人の方が圧倒的少数だということをお忘れないように。

ゆえにサポートの電話に出る人には丁寧に接するべきです。ここで怒鳴るということは泣き叫ぶ赤ん坊と一緒です。

イラッとしたら深呼吸、が大事です。

4 ✕(ペケ) 運転マナーの悪いじじい

プロフィール
持田文雄 55 歳
職業 : 医師
趣味 : ゴルフ、ドライブ
特技:学生時代は自動車部で運転には自信あり
心配事:友人が若い女性をゴルフに迎えに行って事故にあったと聞き、まさに明日は我が身を実感している

イライラするといえば、挙動不審ドライバーほどイライラするものはありません。持田文雄55 歳は、そんな挙動不審ドライバーに我慢がならないひとりです。

先日はとある住宅街の交差点で、こちらが優先車線であるにもかかわらず突然停車する軽自動車の後ろについていて、危うくブツかるところでした。

しかも停車時間がやたら長い。あと1 秒停車していたらクラクションを鳴らしたかも知れません。
さらに我慢ができないのは高速道路の合流地点。すぐに本線に入ろうとしてモタついて車線を塞ぐクルマです。

「合流車線がなくなるギリギリまで行ってから合流するべきだろ」と思っても左側をすり抜けられないほどナナメっていてはどーしようもない。

目先の利益にすぐ飛びつく結果だと思うと、我が国の将来に不安を感じ、またイラつくじじいなのでした。

〇(マル)

現代の交通問題といえばドライバーの高齢化に集約されます。なにせ踏み間違いで店に突っ込んだりするのは運転以前の問題。

おかげで運転自慢の我々までも猜疑の目で見られる今日この頃。ドライバーがじじいと分かると周囲がドン引きし、傍若無人に振る舞えてしまるかも知れませんが、その辺りは厳に慎んで頂きたい。

最新安全装備のクルマでさえもじじいによる暴走事故は起きています。
ご注意怠りなく。

文/鞆田聖一
イラスト/遠山晃司

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GG2018年6月号より