湯宿を熟知した者だけが知る〝全館〟かけ流しの魔力!

意中の人をごく自然に温泉へ誘うにはどうするか? それにはまず、お相手の美容意識に訴えるのが肝要。温泉ナビゲーターが独自の女性目線で選んだ極上の湯宿。連載1回目は、箱根強羅からお届けします。
やっぱり温泉にお誘いいただくからには、ちゃんといいお湯に入れるかどうかがポイントです。女性は美肌に敏感ですから「この宿は自家源泉を2本も持っていて、全館かけ流しで入れるんだよ」と聞いたら、あら、温泉の質にもこだわっているのねと安心するわけです。

自家源泉というのは、その宿が独自に所有している源泉のことで、つまりその宿に泊まらないと入れない〝ここだけ〟のもの。箱根の強羅エリアは大涌谷から温泉を引いている宿が多いので、実はちょっと希少価値ともいえるのです。泉質は塩化物泉、体の芯まで温めて肌をしっとり潤わせてくれる温泉です。こちらの大浴場がすてき。
森の中へ分け入っていくような気分になる露天風呂、ぬる湯とあつ湯の湯船があってゆっくりと癒やしの時間を満喫できます。えっ? 男女別大浴場は興味がない? そんなことをおっしゃってはいけません。ひとりでゆったりと自分を解放する時間を過ごしてこそ、二人の時間を楽しむ〝心のゆとり〞が生まれるというものです。

もちろん部屋は全室専用の露天風呂付き。檜の湯船から箱根の山々を眺めるプライベート空間です。食事のお目当ては宿名物の飛驒牛の陶板焼き。
いいお肉を少しだけ、というのが通の大人のいただき方なのです。ライムをきゅっと搾って、ちょっとだけ岩塩をつけていただく。これぞ飛驒牛の甘い香りとこっくりした深い味わいの楽しみ方。魅惑的な美味しさは、ぜひ、日本酒を合わせてくださいませ。

「もう少し飲もうか?」と誘われて、蔵の扉を開けると、太い〝欅の一枚板〟のカウンター。「なんだか、深い森へ来たみたい」「夜の森林浴だね」。日本の森を知っている欅に似合うのは、ジャパンプレミアムブランドのヴィンテージウイスキー。

さらに、今宵はこの空間にふさわしい、ゆっくりと熟成されたシガーはいかがでしょうか。二人の夜はゆっくりとゆっくりと更けていくのですから。「ねえ。この宿には〝一見さんお断り〞の秘密の割烹があるらしいのよ」。これは、次への招待状なのか? どうやら、この湯宿、気に入っていただけたようですね。

魅惑の酔わせPOINT 1・2・3

①露天風呂付客室

①露天風呂付客室

贅沢な檜の湯船にかけ流される自家源泉は、骨までしっかり温まる塩化物泉。金時山や箱根連山を見渡せる高台に建つ宿は眺望も極上。

②欅の一枚板のBARで森林浴

②欅の一枚板のBARで森林浴

蔵のBARがひっそりとあるのは、いい宿の証し。ゆっくり流れる夜の時間はここから。グラスの中で氷が踊るたび距離も縮まります。

③常連だけの秘密

③常連だけの秘密

ご常連のための「一見さんお断り」の割烹。通い抜いたその先にあるもう1つの隠れ家。初回に予約はできないので何度も宿に通ってみて。

取材・文/かりのすみか
写真/三谷浩(168p)
写真協力/円かの杜

【問い合わせ】
箱根・強羅温泉円かの杜(まどかのもり)
神奈川県足柄下郡箱根町強羅
0460-82-4100
料金:1泊2食付き2名利用(税・サ込) 1人:4万円~/休日前:4万5000円~トップシーズン:5万円~
アクセス:(電車)箱根登山鉄道早雲山駅より徒歩10分、(車)小田原厚木道路箱根口ICより国道1号線経由で約30分
送迎有り(予約制)
駐車台数10/総客室数20
チェックイン/アウト14:00~18:00/11:00
www.gorahanaougi.com/madokanomori/