ジジが遺すべき語れる時計「オメガ スピードマスター プロフェッショナル」

スピードマスタープロフェッショナル ムーンウォッチの称号を持つ、世界で唯一の時計。だからこそジジの腕にふさわしい一本なのです。Ref.311.30.42.30.01.005手巻き、SSケース&ブレス、ケースサイズ42mm。53万円/オメガ(オメガお客様センター)

オトコたるもの、強いもの・大きなものに憧憬を感じる、いわゆるマチズモに繋がる危うさも包含しつつ、それが男性の基本的な性向のひとつでありましょう。それゆえにクルマはパワー競争に明け暮れ、ゴルフは飛距離を競い、誰が掃除するんだってほどの豪邸を建てたがります。

実はその美学は時計にも向けられますが、究極の一本をどのように決めるかといえば、精度ばかりが強調されがち。日差+-3秒とか、重力の影響をキャンセルするとか、1/100秒を計測できるとか、ある意味「ホントか」と問いたくなるような感じだったりします(全部ホントらしいですけど)。
大抵のブランドは実験数値だけを取り上げて「世界最高」とか「史上初」とか言いますけれど、机上の数字を自慢されても簡単には信用できませんっ。やはり実際の修羅場をくぐり抜けてきてくれないと。そんな叩き上げ志向のジジたちを黙らせる圧倒的な試練とは?

宇宙空間の温度はマイナス270℃。月面はマイナス170℃〜110℃のため、地上で再現してテストする環境はありません。「ホントに外ではめてたのか」と疑いたくなりますが、これがその証拠であります。

そう問うたとき、宇宙空間に晒され、月面へ降り、そして事故が起こったとしても、自らの計時で無事に帰還する、これ以上の過酷なテストがあるでしょうか。そんな試練をかいくぐった世界で一つの時計、それが「オメガ スピードマスター プロフェッショナル」なのであります。

なにより最大の試練は3度目の月面着陸に向かったアポロ13号を襲った酸素タンクの爆発事故。発生が1970年4月13日午前3時と、不吉な符号が並ぶ重大事故で月への飛行は中断。急遽地球へ帰還することとなったのですが、電源が停止しているためプログラミング操縦が不可能。

もともとはレマニアというムーブメントメーカーの製品に、調整を加えたムーブメントを使っていました。現在では基本は崩さずに改良を続けた結果、美しいヴィジュアルを備えるまで進化しました。

そこでスピードマスターで機体を軌道に戻すために、エンジンを点火する14秒を計測することに。もし計測時間が狂っていたら、乗組員3人は永遠に宇宙を彷徨うことになってしまう、そんな危機を乗り越えて彼らを地球に帰したスピマスこそ、最もタフで最も正確なのだと実証できた、世界で唯一の時計なのです。

米国の宇宙計画がスピードダウンした現在、これ以上の精度や、それ以上の強度を誇ろうと、それらを証明することはもはや不可能。永遠の頂点、それがスピードマスターなのであります。
文/GG編集部
写真/宇田川 淳

【問い合わせ】
オメガお客様センター
03-5952-4400